あの日なぜかわたしの細胞たちが、
ざわめいていた。
わたしはずっと昔からしてきたように
直感と本能と
細胞たちのざわめきに導かれて
疑いもなく、その場所に存在していた。
疑いがないというのは、それが真実だからだ。
赤ん坊はそれを抱く母親をうたがわない。
水の上に浮かんでいるような
宇宙のなかにゆっくりと放たれたような
生まれてきたこと、ここにあることを
なんの疑いもなく信じられるような感覚が
わたしを包み込んだとき。
いっさいの不安なるものが消えてゆき
わたしはあなたと同化したような
そんな気さえしたのです。
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