ゆきやまのはなし

年末に妹と話した時、

「私は美しいものがすき。だから私は山に登ったりする。ほんとうに美しいものを追及していったら、山のそれはこの世でもっとも美しいのもののひとつだから。」

そう言われてはっとした。

以前妹がひとりで登った雪山の頂上の写真を見せてもらったが、

その美しさは息をのむほどのもので、

それを肉眼で見て体感しそれを真剣に話す妹は、

何かとても崇高な精神を宿しているかのように思えた。

解り易く言い変えると、「俗っぼくない」ということかも知れない。

 

こんな風に自分の身内について話すのもおかしな話だが、

なぜかその時からあの雪をかぶった白い山の事を忘れられない。

 

その白さと、それを話す妹の純粋さがまるで何か眩しい光のように、

毎日わたしの中に現れては消え、

いろいろなもので混沌と曇ってしまった私の意識を、

少しも汚れていないまっさらな状態にリセットしてくれる。

 

そんな気がして。

また、あの雪山の景色を想いだしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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